ポーセラーツの技術の上達のためには、やはり練習あるのみ。
作れば作るほど手が慣れてきて、どんどん上手にできるようになってきます。
ただ、ポーセラーツ作品をセンス良く仕上げるには、技術と同じくらい、「デザイン構成力」が重要だと感じています。
POINT
センスとは「知識」や「理論」であり、後から身につけることができるもの。
難しいことではなく、ちょっとしたデザイン構成のポイントをつかめば、どなたでもセンスの良いポーセラーツ作品を作ることができます。
デザイン構成のポイント
まずは転写紙をどんどん切って白磁に置いてみましょう。
転写紙はまだ濡らさず、台紙をつけたまま配置してみてください。
転写紙はアイデア次第で何通りもの使い方ができます。
ひとつの柄になっている部分もお好みで自由に切り取っていただいて構いません。
例えば、画像のようにピンクの部分だけ使ってみるのも、もちろん大丈夫です。
使用したい部分の転写紙を全部切り取り、色々と移動させてみて、大まかなデザインを決めていきましょう。
このやり方は×
転写紙をひとつ切って貼って、またひとつ切って貼って、、、というやり方は、全体のイメージが掴めないまま進んでいってしまい、最終的にあれ?といった仕上がりになりがちです。
転写紙は貼ったあとも水を浸せば移動させることができますが、破れるリスクや手間もかかりますのでやり直しは少ない方が無難です。
転写紙を白磁に並べたら、白磁全体を眺めてみましょう。
つくりたい作品のデザインにもよりますが、一般的にデザイン構成は作品の下部に重心がある方が美しくみえます。
また、日本の美意識のなかには、余白を美しいを感じる美学があります。
書道においては「余白の美」とも言われ、黒で書かれている部分と同じくらい白い部分は大事と言われているそうです。
転写紙を白磁に並べた際に、なんだかまとまりがないなと感じたら、余白を意識して配置を変えてみてください。
思い切って、転写紙を引き算してみてもよいでしょう。
切り取った転写紙は、柄全部を綺麗に白磁に収める必要はありません。
柄が白磁からはみ出している方が、作品にこなれ感が生まれます。
画像の○部分は、柄を白磁からはみ出して配置しています。
ココがポイント
柄が白磁の外までも広がるイメージで、白磁からあえて柄をはみ出した箇所もつくりましょう。
白磁からはみ出した転写紙は工夫して、別の箇所に使用してみてください。
使用例をご紹介します。
このような配置にしようと決めたら、はみ出した部分をカットします。
はみ出した部分を、デザインに合わせてカット。
再び白磁に置いて微調整。
焼成したら完成です!
こうすることで転写紙を無駄なく使うことができます。